反グローバリズムの潮流(ドイツはついに景気後退に、EU=グローバリズムの限界が露呈)

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AAHBvzt反グローバリズムの潮流(ドイツのメルケル政権は、年内にも崩壊か)で、ドイツ経済の低迷がメルケル政権崩壊の引き金を引くのではないかと予測しましたが、いよいよドイツ経済は景気後退局面に入ったようです。今回は、何故ドイツ経済が悪化の一途をたどっているのか追求してみました。

マスコミで良く報道されているのは、ドイツ経済は輸出に依存しており、米中貿易摩擦で輸出が低迷したことが原因と言うものです。なんとなく、そうかなと思ってしまいますが、良く考えるとどうも変です。米中貿易摩擦は、アメリカと中国が貿易に関税をかけあう戦いですから、他の国は相対的に輸出しやすくなるはずです。

アメリカは中国からの、中国はアメリカからの輸入が減っており、それを補うために、ドイツからの輸入は増えても良いはず。それが、米中の貿易減に加えて、ドイツからの輸入も減っている事になります。何故そんなことが起こるのか、それは米中貿易摩擦以上に世界の市場全体が縮小過程に入っているから、という事になります。

もっと言えば、米中貿易摩擦が発生したのも、世界の市場が縮小過程に入り、市場競争が激化しているからです。世界的に物的な豊かさが実現していくにつれて、需要を供給が上回り、市場拡大が限界を迎えるのは必然です。その必然に抵抗しようとする動きがグローバリズムでした。世界市場を自由化する事で経済は活性化し、市場はさらに拡大すると言うのがグローバリズムの考え方でした。

しかし、グローバリズムの実態は弱肉強食の世界であり、最終的には富は一部の勝者に吸い上げられ、多くの国や人は貧しくなります。根本的な市場の拡大限界に加え、グローバリズムの行きつく先としての富の偏在が、さらに世界的に需要を低減する、世界は今、最終的な市場拡大の限界を迎えたのではないでしょうか。

その結果発生しているのが、全世界で進む自国主義の流れであり、グローバリズムの中で、最後に残った勝ち組だったドイツも、とうとう、市場縮小の波に飲み込まれているのが、現在のドイツの景気後退局面だと考えられます。

 

■ユーロ圏経済・危機か停滞か -「ドイツ一強」の終わり-2019年8月13日

2018年以来のドイツ経済の低迷は、中国経済の下振れによる自動車などの輸出減による一時的・循環的なものではなく、以下の理由により持続的・構造的である。

第一に、ドイツ経済は今でも、自動車・化学・機械という古い伝統型産業に依存している。第二に、2018年以降、単位労働コストが上昇し、競争力が低下している。第三に、貯蓄性向の高い国民性のために国内消費が伸びない一方、少子高齢化により生産性の伸びは低く抑えられる。第四に、「米中貿易戦争」などにより、グローバルバリューチェーンが寸断され、世界経済がリージョナル化していくことは、輸出主導の成長を遂げてきたドイツにはマイナスに働く。以上四つの要因は、どれも短期間では変わらないため、ドイツ経済は今後、長期間にわたり低迷せざるを得ない。

■ドイツ失速、欧州経済に影 財政出動求める声も2019年8月14日

ドイツ連邦統計庁は14日、2019年4~6月の実質国内総生産(GDP、速報値)が前期比0.1%減ったと発表した。マイナス成長は3四半期ぶり。米中貿易戦争を受け製造業の生産・輸出が落ち込んだ。英国の欧州連合(EU)離脱、イタリアの政局不安も重なり、欧州経済は不透明感を強める。独政府は財政出動で景気を下支えすべきだとの声も高まっている。

経済減速の主因は米中貿易戦争に伴う世界の貿易の伸びが鈍化したことだ。ドイツは製造業を柱にGDPの47%を輸出に依存し、フランスの31%、日本の18%より高い。独製品への人気を武器に輸出を増やし、欧州で一人勝ちともいわれてきた。だが米中対立で貿易が細り、中国景気が減速したのを受け、外需依存度の高い独経済の下振れが鮮明になった。

■独、景気後退の恐れ 連銀警告 7~9月もマイナス成長 2019年8月20日

ドイツ連邦銀行(中央銀行)は19日公表した8月の月報で、ドイツ経済が2019年7~9月期に2四半期連続のマイナス成長となり、景気後退に陥る恐れがあると警告した。国内経済は引き続き堅調だが、世界的な貿易紛争や英国の欧州連合(EU)離脱が輸出と生産を落ち込ませていると分析した。ドイツ国内外では、独政府による財政出動への期待がにわかに高まっている。

■ドイツに財政出動を期待してもダメなワケ2019年9月5日

長年の大規模金融緩和の継続で、金融政策の限界も見え隠れするなか、欧州域内で数少ない財政余力のあるドイツが緊縮路線を改めることに期待する声も多い。だが、伝統的に質素や倹約を美徳とするドイツでは他国以上に財政出動に対する警戒が強い。

不安定な政治情勢も本格的な財政出動を難しくする。2018年3月に始まった第4次メルケル政権は、第1次と第3次メルケル政権に続き、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と社会民主党(SPD)の2大政党が連立を組む大連立政権だ。難民危機対応や気候変動対応をめぐって政権与党に対する風当たりが厳しくなったことに加えて、大連立内で独自色の発揮が難しくなったSPDの党勢凋落が著しい。SPDは12月の党大会までに後継党首の選出と連立継続の是非を判断する。

■独、包括的な温暖化対策を発表 6兆円規模、鉄道割安に 2019年9月21日

ドイツのメルケル政権は20日、2030年までに二酸化炭素(CO2)排出量を1990年比で55%減らす政府目標を達成するための行動計画を発表した。鉄道は1割程度安くする見通し。一方、20年1月から飛行機利用に伴う税を値上げする。電気自動車や環境に優しい暖房設備の普及促進なども盛り込んだ。政権は8月、CO2排出量が多い石炭火力発電所の38年までの全廃も決定していた。

■ユーロ続落…ドイツ経済悪化の一方で、スペインは格上げ2019年9月25日

9月23日に発表されたドイツの総合PMI(購買担当者指数・9月)は49.1と、8月の51.7から大幅に低下した。事前予想は51.5と小幅な低下にとどまると見られていたが、景気判断の節目とされる50をも下回り、2012年10月以来、約7年ぶりの低水準となった。ドイツ製造業の低迷ぶりが深刻になりつつある。理由としては、規制強化のなかで自動車産業関連の生産量が落ちていることや、世界的な通商摩擦のエスカレートによる貿易量の減少、そしてイギリスの<合意なき>EU離脱懸念から受注が低下していることが影響している。

20日のメルケル・ドイツ首相のコメントからは、財政均衡にあくまでこだわる姿勢を崩していないようだが、PMIが、ドイツでもユーロ圏全体でも低下していることは、景気対策・財政政策への世論の期待の高まりにつながる可能性はあろう。

■ドイツ経済は7-9月にマイナス成長、景気後退入りの見込み2019年9月26日

ドイツ経済は7-9月(第3四半期)に製造業の不振が深刻化し、恐らく景気後退に陥ったと、ドイツ経済研究所(DIW)が予測した。ドイツ連邦統計局は7-9月国内総生産(GDP)速報値を11月14日に発表する予定。

■メルケル首相の独与党が政権公約案、財政均衡重視を堅持2019年9月30日

内外から財政出動を求める声が強まっているドイツにおいて、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)のパウル・チミアク事務局長は30日、新規の借り入れを行わない「ブラック・ゼロ」政策を堅持する方針を示した。「ブラック・ゼロ」政策を主導したショイブレ前財務相は同じ25日、気候変動や社会のデジタル化に伴う課題に対応するため財政政策を再評価する必要があるとの見解を示した。

■欧州の危機はイギリスからドイツへ広がる2019年10月3日

欧州における統治機構が機能不全に陥っている。筆頭はイギリスだ。2016年に国民投票でEU離脱を選んで以来、イギリス政治は漂流を続けている。ドイツにおいても「多数」が見つからなくなっている。好調を続けてきた経済に陰りが見え、久しぶりに「景気後退」がささやかれ始めた。直接の引き金は米中通商戦争とブレグジット不安をきっかけとした輸出の鈍りであるが、同時に「女帝メルケル」の14年間のつけが回ってきた感がある。

2015年の難民危機以後、彼女は統合の象徴としての機能を失った。難民の受け入れに反対する右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が躍進し、今やほとんどの選挙で第2党の地位につけてくる。

フランスでもイタリアでも、従来の政党が凋落しポピュリスト政党が躍進している。どの国でも、この約30年間の成長から取り残され、疎外されたと感じている人々が造反している。ヨーロッパで最も豊かな英独においてすらこうであり、もっと小さな国ではその割合ははるかに高い。戦後ヨーロッパの繁栄を支えてきたエリートたちは、明らかにこの声に気付くのが遅過ぎた。この混乱はしばらく続くだろう。

Source: 金貸しは、国家を相手に金を貸す

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